ケース4:一般病院Dさま(導入構成:MA-3000 カメラ12台)
ご検討時の課題
足こぎ車いすの評価のため、動作分析装置の導入をご検討。足こぎ車いすに乗車して計測する際、被験者に取り付けるマーカが隠れ、計測できないという問題点にどのように対処するかが課題となっていた。
課題への解決策
通常のケースでは大腿部付け根の大転子にマーカを取り付けるが、車体の影響を考慮し、FRマーカによる仮想マーカでの計測とその方法を考案。また、別施設での利用も条件となっていたため、可搬型の構成とした。
【本事例における計測機器の配置図】
製品の採用理由
こちらの病院では足こぎ車いすの開発をおこなっており、その検証のための動作分析を検討されていました。しかし、足こぎ車いすの旋回動作データ取得には、被験者のマーカが車体の陰に隠れてしまい、正しく認識されないという問題を抱えていました。
そこでアニマでは、大腿部にFRマーカを取り付け、仮想マーカにてデータを取得する方法をご提案。また、複数の施設の患者様が対象になっていたため、固定型ではなく、複数の施設に持ち運んで利用することができる可搬型の構成を提案し、採用に至りました。
導入による成果
旋回動作の計測では、常にどの方向からもマーカがカメラに認識されるようにする必要があります。仮に旋回の際にマーカが隠れてしまうと、どのように旋回したのか正確に把握できなくなってしまうためです。今回ご提案した、移動式での構成で旋回動作を計測できるようになり、足こぎ車いすを精密に評価することができるようになりました。
※導入した「FRマーカ」について
FRマーカの「FR」は「Fixed Reference」の略。直訳だと「固定された参照マーカ」です。何かしらの物体の陰にマーカが隠れ、カメラでの計測が難しい場合にFRマーカは用いられます。ポインターでマーカを仮想化し、あたかもマーカを取り付けたようにカメラに認識させ、データ計測を可能とします。